コ・ブランディングのメリットとデメリット、ブランドコラボとの違い、事例などをご紹介

このブログでは「コ・ブランディング」について、そのメリットとデメリット、事例などを紹介させていただきます。ブランドコラボレーションとの違いについても紹介したいと思います。

コ・ブランディング(共同ブランディング)とは

そもそも、「コ・ブランディング」という言葉をご存じでしょうか?

コ・ブランディング(co-branding)は、「共創ブランディング」とも「共同ブランディング」とも呼ばれます。複数のブランドが組み合わさることで、ブランド力の強化を狙った戦略的なブランディングの手法になります。
特に欧米で用いられるブランディング手法として注目されています。

コ・ブランディングの特徴としては、業界の異なるブランドによる協業で、新たな価値を顧客や市場に示すことができることです。

ブランドコラボレーション(ブランドコラボ)との違い

コ・ブランディングについて理解する上で、ブランドコラボレーションとの違いについても理解しておく必要があるかと思います。

ブランドコラボは、主とした目的にイメージ形成があります。

ブランドが新たな業界や市場に進出しようとする際に、その市場で先行して特定のイメージを獲得しているブランドと協力し合うことで、両者のイメージを向上させる狙いでブランドのコラボレーションを行います。

それに対し、コ・ブランディングは商品やサービス自体を、複数のブランドが協力し合って生み出していく取組みになります。
それは商品の本質でもある技術や機能の共有を伴うケースが多く、イメージの共有といった意味合いが強いブランドコラボよりも、一歩も二歩も踏み込んだ協業と言えます。

コ・ブランディングのメリットとデメリット

コ・ブランディングのメリットは、協業により新たな技術や機能が高まり、これまでになかった商品やサービスの提供が可能になる点です。

協業する両者の技術や知見を共有し、新たな価値を生み出すことになるからです。
これは、両社にとって不足している知見を補完し合うことにもなり、両者のメリットも高まります。

一方、デメリットもあります。
技術や知見の共有を伴うため、情報の漏洩が最大のデメリットになります。
守秘義務契約の締結は当然のこととして、強い信頼関係や、ある程度の長い期間の協業を想定してスタートする必要があります。

そのため、コ・ブランディングの効果は短期な効果というよりも、中長期的な効果の創出を期待することになります。

コ・ブランディングの事例

コ・ブランディングの事例として挙げさせていただきたいのが、スポーツ用品メーカー大手のプーマと、モータースポーツのフェラーリとのパートナーシップです。

フェラーリとプーマは、2005年にパートナーシップ契約を締結し、プーマはフェラーリの公式ライセンスパートナーとしてフットウェア、衣類、アクセサリの開発を続けてきました。チームの公式サプライヤーとしてスクーデリア・フェラーリにレースウェアの供給を続けています。

フットウェアや衣類の開発にあたっては、フェラーリはプーマに様々な知見を提供し、プーマがレースで勝利するためのウェアーを提供してきました。

この両者のコ・ブランディングは、フェラーリにはモータースポーツでの勝利と共に、スポーツカーメーカーとしてのブランド力の強化が図られています。
一方のプーマは、スポーツ用品サプライヤーとしてのブランド力が向上しています。
その技術は市販されているフットウェアやトレーニングウェアにも生かされています。

このように、コ・ブランディングは両者の信頼関係のもとに強みを生かし、不足している点を補うことでブランド力を向上させる手法と言えます。

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