そんな逆転劇を成し遂げた焼酎メーカーが、実在します。
ヒントは、“ある感覚”に訴えかけたコミュニケーションでした。
今日はその実話をご紹介しながら、マーケティングに活かせる「感覚転移」という考え方についてもお話します。
目次
この事例の舞台は、宮崎県にある焼酎メーカー・雲海酒造。
ここでは何年にもわたり「すっきりと飲みやすい焼酎」を追求してきました。
焼酎はウイスキーやワインとは違って、「蒸留酒」です。
糖分や雑味が取り除かれたお酒なので、味覚や嗅覚で違いを感じにくいという特徴があります。
そんな中、社員一丸となって開発された「すっきりとした飲み口」の焼酎がついに完成。
ところが、意外にも売れ行きは思ったほど伸びませんでした。
その理由は、実にシンプルでした。
つまり、美味しさや特徴が、目にも耳にも舌にも届いていなかったのです。
そこで私がコンサルとしてご一緒させていただき、社員の方々とディスカッションを重ねました。
半年近くの議論の末、ある仮説にたどり着きました。
「味や香りが伝わらないなら、視覚で“すっきり感”を表現できないか?」
焼酎といえば、一般的には茶色い瓶が主流。
しかし、そのイメージをあえて打ち破るようなデザインに挑戦することに。
そこで選ばれたのが、「透き通るブルー」のボトル。
水のような清涼感、透明感、爽快さ――まさに「すっきりした飲み口」を見た目で伝える挑戦でした。
結果は驚くべきものでした。
つまり、「見た目=第一印象」で“味のイメージ”が伝わるようになったんです。
結果として、売上は一気に伸び、取扱店舗も増加。
“すっきり感”は、ボトルの中ではなく、ボトルの外側から伝えることに成功したのです。
この現象、心理学では「感覚転移(Sensory Transfer)」と呼ばれています。
人は、ある感覚(視覚・聴覚・触覚など)の情報が、
他の感覚(味覚・嗅覚など)の評価に影響を与えるというものです。
つまり、人は**五感すべてで商品を“感じている”**のです。
この事例から得られる学びは、とてもシンプルです。
✅ あなたの商品は、どの感覚で「違い」を伝えていますか?
✅ その感覚以外で伝える“別の方法”はありませんか?
たとえば、
こうした五感アプローチを組み合わせることで、商品やサービスはより立体的に伝わり、選ばれる理由が生まれます。
“すっきりとした焼酎”を、「見た目」で伝えるという挑戦。
このアプローチが売上を爆上げした理由は、「視覚」が持つ力を再発見したからです。
あなたの商品も、違った角度から見直すと、
まだ伝わっていない“本当の魅力”があるかもしれません。
ぜひ、感覚を意識したマーケティング、試してみてください。
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●動画解説「試飲ができないのに、なぜか売上が爆上がり…そんな逆転劇を成し遂げた焼酎メーカーの秘密を解説」
https://youtu.be/fgLufLTCOGQ