新時代・令和のキーワードと楽しい歩き方

B&C Labの井尻です。仕事柄、今後の社会のトレンドや変化について考えます。
今日は新時代・令和がどんな時代になっていくか、私なりの洞察を踏まえ新時代のキーワードについて述べたいと思います。
早いもので、改元から3か月が経とうとしています。

昭和から平成への改元

これを読まれている方の中には、今から30年前1989年の「昭和から平成」への改元を経験された方も多くいらっしゃると思います。

あの時の改元と今回の「平成から令和」への改元は、随分と様子が違うと思いませんか?
「昭和から平成」への改元は、雰囲気がなんとなく暗かった。そういう記憶をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

テレビを点ければ、どのチャンネルでも同じ映像が流れ、CMは流れることなく、バラエティ番組は自粛され、一日中報道番組が放送されていました。

外で大声で笑うことも躊躇されるような雰囲気が漂っていました。
なんとなく重苦しい空気から始まったのが平成でした。

平成から令和への改元

今回の「平成から令和」への改元。街の様子はいかがでしょう。

百貨店に行けば「祝・令和」と記された商品がウィンドウにならび、街中には新元号を祝うフラッグがなびいています。
改元の瞬間をカウントダウンで迎える、渋谷スクランブル交差点の様子が生中継される。

テレビ番組もいつも通り、というよりも改元を祝賀する番組を多く見かけました。
「昭和から平成」の改元と「平成から令和」の改元とでは、趣が真逆と言えます。

まさに、明るく祝賀ムードのなか始まったのが「令和」です。

その背景には、平成の天皇・明仁天皇(現・上皇)のお考えがありました。
それは、改元を暗いものにせず希望ある改元にとの考えから「お気持ち」を表明し、この中で自身の退位の意向を間接的に述べられたことから始まります。

種々のプロセスを踏んで202年ぶりに実現した生前退位が今回の改元です。

皇室典範に従えば、改元には天皇の崩御が伴います。

昭和から平成への改元では、まさに昭和天皇の崩御により様々な自粛を伴う改元になったと言えます。

新時代・令和の時代観

令和時代は、私たちは二つの大きなパラダイムに直面します。
「100年ライフ時代の到来」と「働き方の変化」です。

日本は他の先進国に先駆けて「超高齢化社会」を迎えます。
リンダ・グラットン教授の著書『LIFE SHIFT』に引用されている研究では「2007年に日本で生まれた子供については、107歳まで生きる確率が50%ある」とのことです。

つまり、50%以上の日本人が100年以上生きる、そういう時代に入ります。
50歳を迎えてやっと人生の折り返しというのが、これからのスタンダードになっていきます。

そうした人生100年時代は、学び方、働き方、遊び方、人生観、結婚観、幸福感など様々に発想の転換が求められます。

これまでの常識や概念が大きく変わっていく時代になっていきます。

そして、「働き方の変化」です。
働き方改革というと、どうしても残業時間の軽減ばかりに目が行ってしまうのでは、私は敢えて「働き方の変化」と申し上げます。

これは、先述の100年ライフ時代の到来と相まって、この先働き方が大きく変わっていくと考えられます。

その変化は残業時間が減るとか、在宅勤務ができるとか、これまでの働き方の延長線上にある変化とは異なる次元の変化が現れると思います。
それは今の時点では予測できないほどの変化だと私は考えています。

令和時代のキーワードは「豊かな発想の転換」

さて、令和への明るい雰囲気の改元の実現には、明仁天皇(現・上皇)の「発想の転換」があったと言えます。

これまでの常識や法律までもを覆す「発想の転換」によって、令和への改元が実現しました。

日本社会がこれから迎える「100年ライフ時代」、それに伴う「働き方の変化」。

そこには「豊かな発想の転換」が必要になると私は考えます。

豊かな発想の転換とは

これまでの常識や概念、やり方などに一度疑問を持つことから始める必要があります。
「これまではこうだった」から今後もこれでいいのか?本当にそれで大丈夫だろうか?
そうした問いかけを伴います。

ただ、これでは単なる「発想の転換」にすぎません。

「豊かな発想の転換」は、そうした疑問を持ちながら、一方でこれまでの経緯を全否定するのではなく、経緯を認めたうえで一歩進化させる発想です。

これまでの常識や概念を打ち破りながら、否定せず肯定したうえで、進化する。

そういう発想が「豊かな発想の転換」です。

能動的に変化を楽しむことが令和の歩き方

変化の著しい新時代、豊かな発想の転換でその変化を楽しんでいくがこの時代の生き方ではないでしょうか。
決して受動的になるのではく、むしろその変化の波を興していく。

そうした能動的な時代との関わりが、令和の楽しい歩き方かもしれません。

私はブランディングの支援を仕事としています。

ブランディングとは、「変わるべきこと」と「変わってはいけないこと」とを整理する仕事と考えています。

新時代を迎え、今一度この整理から始めることが、企業においても個人においても今求めらていると思います。

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